子どもの頃は体が弱かったし、足が遅かったりして体育が苦手だったこともあって、今もあんまりスポーツは観るのもやるのもそんなに好きではない。それでも、スピードスケートやらカーリングやら、冬季オリンピックのことについて書いたりしてるので、昔に比べたら好意的に捉えられるようにはなったんだけど、
今回のこの事件というかニュースは、なんかやっぱりスポーツが持っている嫌いな部分「体育会系にありがちな絶対的な上下関係」とか「勝つことがすべて、勝つためなら何をやっても」みたいなとこが全部見えちゃってたなあ。
今回はこの反則を犯した学生さんが1人会見で矢面に立つ形になったことと、勇気を持って監督とコーチの指示があったことを告発したことに称賛の声すらあり、その後の日大側の会見が無残なまでのグダグダに終始したこともあって、わかりやすく「反則を犯した選手も被害者」「(日大の体制も含めて)監督とコーチは全部すんーごい悪者」っていう図式が完全に完成しちゃったからねえ。
おいら、子どもの頃はいじめられる側だったもんで、弱い者いじめ嫌いなのね。判官びいきなの。わかりやすい勧善懲悪劇が大好きだし、きれいごと大好きなの。パワハラとかセクハラとか、汚職とか不倫とか、立場が弱い人のほうに肩入れして、権力を持ってる悪いやつが炎上していく様を観るのは、ちょっと痛快な思いすらある。
反則タックルを食らった選手は怪我をしているので、不謹慎なことを承知の上でになるけど、
同じような思いのひと、いないかなあ。このニュースを「楽しんで観てる」ひと。
たぶんこれって「実社会でそういうストレスを抱えてて、不満のはけ口がない」から、こういうニュースがあるとなんか一斉に弱い立場の人を応援したくなるんだろうし、いい人側にどんどん味方が増えていって、悪い人側の悪事がみるみる剥がれて見えてくることって、ちょっと溜飲が下がる思いなんじゃないかと。
本当は、政治とか会社とかに向けられるはずのストレスや不満が、こういうニュースにエンターテイメント性を持たせてしまっているんであれば、それはあんまり良くないこと、なんだろうけど。